2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

エコノミストが予想する12年の株価、為替予想

今年の株式、外国為替市場は、東日本大震災と欧州債務危機に翻弄されたといえる1年だった。エコノミストによる12年の予想をみてみると、年前半は欧州危機による世界経済の停滞で、株価は低迷が続き、日経平均株価が8,000円を割り込む恐れがあり、円相場は1ド…

意外とがんばるイタリア政府

イタリアのモンティ首相は29日にローマで会見し、同国の債務をまず持続可能な水準にすることに政権は軸足を置くとした上で、債務圧縮に向けた一段の積極的な取り組みを「排除」しないと語った。 イタリアは数年以内にプライマリーバランス(基礎的財政収支)で…

一般庶民を敵に回すのがお気に入りの経団連

日本経済団体連合会(経団連)はどうやら一般庶民のことをなめきっているらしい。12年春闘での経営側の交渉指針を示す経団連の「経営労働政策委員会(経労委)報告」の最終案で、「賃金改善を実施するには至らない企業が大多数を占めると見込まれる」として賃上…

ウォンの仕掛け売りに動いた12月19日のミセス・ワタナベたち

北朝鮮の金正日総書記の死去が伝わった19日正午過ぎ。報道をきっかけに運用リスクを回避する動きが広がり、アジア各国・地域の株価は下落した。韓国ウォンをはじめとするアジア通貨にも対ドルで売り圧力が強まった。朝鮮半島の地政学リスクが意識されるなか…

最近のドル円相場は嵐の前の静けさか

このところの方向感が乏しく、取引も閑散なドル円相場をめぐって、市場では「嵐の前の静けさ」との指摘が出ている。 通貨オプション市場では、1カ月物のインプライド・ボラティリティ(IV)が7.2%と07年7月以来、4年ぶりの低水準で推移。JPモルガンチェース銀…

消費税10%はコンセンサスと思っている財務相

安住淳財務相は25日放映のNHKの番組「財務大臣に問う」で、消費増税について「2015年から10%というのはコンセンサスが得られていると思う」と語った(そうなのかぁ、だれもが納得しているとは思っていなかった)。そのうえで、「階段的に引き上げた方が経済へ…

EU諸国のドイツ化は両刃の剣

ドイツ的な経済モデルに沿って欧州全体を作り変えようとしているドイツ、いわゆるEUをドイツ化しよう取り組みは、ドイツにとって両刃の剣なのかもしれない。メルケル独首相と債券投資家を納得させようと、イタリアやスペイン、アイルランドなどユーロ圏諸国…

来年前半の原油価格は弱気予想

このところ、NYMEXでのNY先物原油、WTI価格の回復が著しい。WTI期近物は10月4日、1バレル75.67ドルと約1年ぶりの水準に下落したものの、その後は欧州債務問題と米景気の二番底懸念緩和を背景に反転。11月中旬に6月以来の100ドル台を回復し、その後も底堅い推…

キャッシュを積み上げた米企業の明暗

今年は米企業にとって、もっとも米企業らしくない経営者が多かった1年だった。労働分配率は史上最低水準に陥る一方で、現金を過去最高水準に積み上げた企業が実に多かった1年である。 ちなみに、株式のリターンが最高だったのは配当や自社株買いなどの株主還…

R&Iが日本の発行体格付けを格下げ

格付投資情報センター(R&I)は21日、日本の外貨建て・自国通貨建て発行体格付けをAAAからAA+に引き下げると発表した。格付けの方向性は安定的とし、格付けの見直しに入っていることを示すレーティング・モニターを解除する。 国内格付け会社が日本国債を格下…

東電には東京都の公権力をもって対峙すべし

独自の天然ガス火力発電所の建設計画を進めている東京都の猪瀬直樹副知事は20日、来年6月の東京電力の株主総会において、新規参入者が電力市場に参入しやすくなるような送電網の制度改革に関する株主提案を行うことを検討していると明らかにした。 東京都は…

かつての欧州のお荷物はどこのドイツだ

「欧州のお荷物」と聞けば、今は「ギリシャ」を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、わずか、5、6年前までは、「欧州のお荷物」といえば、「ドイツ」のことを指していたものである。低成長と高い失業率が慢性化し、「ドイツ病」という言葉も生まれた。しか…

短期的にはユーロも調整局面か

先週は、今年1月以来の1ユーロ1.30ドル割れを示すなど、ユーロ全面安の展開が目立った外国為替市場だった。 今週も、基本的には欧州情勢をにらみながらの展開が続くことが予想される。市場の注目としては21日に実施される3年の長期資金供給オペ(LTRO=Long Te…

来年の経済関連イベント

今年も残すところあと2週間。長期投資で稼ぎの足しを作っているものにとっては、すでに来年のスケジュールを抑えておく必要がある。12年のスケジュールを眺めてみると、世界の主要国で選挙が相次ぐ1年となる。 1月の台湾総統選挙を皮切りに、3月にはロシアの…

レアル本格反騰への充電期間中

代表的な資源国通貨、ブラジルレアルが本格反騰に向かうための材料が、足元で整いつつある。 6日に発表された7-9月期のブラジル実質GDPは10四半期ぶりにマイナス成長(前期比-0.04%)を記録したものの、ブラジルではすでに政府、中央銀行が景気浮揚のための諸…

消費者金融が新手の総量規制逃れ

新生銀行が子会社で運営していた消費者金融事業を10月から銀行本体に移管したことに、業界が反発を強めている。事業を銀行に取り込むことで、消費者金融業者に課せられていた規制を受けなくて済むからだ。規制の強化で業界全体の貸し出し残高はピーク時の3分…

先進国の借金合計が今年は10兆ドル

経済協力開発機構(OECD)は、先進国の公的借入金額が今年は10兆ドルを上回り、12年はなお拡大するとの見通しを発表した。ユーロ圏と世界経済の先行きが不透明さを増すなか、市場や政府は来年も引き続き苦しい資金繰りを強いられそうだ。主要先進国を代表するO…

来年はメガバンクにチャンス

今年は株式市場関係者にとっては、厳しい1年となったが、来年にかけての株高シナリオも見えてこない。そうした中で、今年の下げ相場の主役でもあった三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループのメガ…

PBR1倍への修復相場を狙え

ようやく反転の兆しが見えてきたものの、欧州債務危機などを背景に夏場以降、厳しい相場を経験した。トヨタ自動車、ソニー、パナソニックなど日本を代表する大型株から歴史的安値を更新する銘柄が相次いだ。 今回の調整は個別の悪材料が出て大きく売り込まれ…

トヨタとBMWの業務提携の先にあるのは

トヨタ自動車と独BMWは、環境関連の技術開発などで業務提携を決めた。ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の心臓部となる電池などを共同研究する。世界の自動車業界では開発負担の軽減や国際規格の主導権を握るため、合従連衡が相次ぐ。だが、スズキと独フォ…

金融不安払拭には程遠いEU首脳会議

ギリシャに端を発した欧州発金融危機を食い止めようと、欧州各国の首脳が薄氷の合意にこぎつけた。だが、金融不安払拭には力不足だろう。ユーロ導入の独仏など17か国を含む欧州連合(EU)首脳会議は、厳しい財政規律を課する新条約を締結することで合意した。 …

京都議定書からの日本離脱に産業界歓迎

京都議定書延長からの日本離脱が確実となったことを受け、「議定書延長に断固反対」を訴えてきた産業界からは歓迎の声が上がっている。一方、先進国が途上国の温室効果ガスの排出量削減を支援した場合、自国の削減量に算入できる「クリーン開発メカニズム(CD…

欧州の銀行は資産投げ売りのピンチ

欧州の銀行は資産の投げ売りを余儀なくされる恐れが強まっている。資本増強のため、少なくとも320億ドル相当の資産売却の必要に迫られているが、債務危機が長期化する中で買い手を見つけることは難しいためだ。ドイツ銀行やソシエテ・ジェネラルなど欧州連合…

安全資産に流れる個人マネー

個人のお金が国債や預金など比較的安全な資産に向かう傾向が強まっている。欧州の財政危機や円高による景気悪化の懸念から、株式や投資信託といった運用リスクの大きい商品を敬遠。金融機関は投資に慎重な個人マネーをあの手この手で取り込もうと躍起だ。「…

個人向け復興応援国債

「安住財務相の感謝状なんていらないから、その分の紙の印刷代を利子としてつけてくれ。」5日から全国の銀行や証券会社で販売が始まった個人向け復興国債の内容を見て、私は思わず突っ込んでしまったのだが、そんな声が聞こえたのかどうか、今度は「金貨・銀…

「必要な時に必要な分だけ」の保険が人気

旅行やスポーツで思わぬけがをしたり、持ち物を壊したりするトラブルに備える保険はさまざまある。ただ、たまにしか出かけないのに年間の保険に入るのはもったいない。そんなニーズに応えるようと携帯電話で簡単に必要な日数分加入できる保険が相次いで登場…

韓国製が本格進出する第3のビール

低価格の「第3のビール」市場で、韓国製品がシェアを伸ばしている。業界推計では10%近くを占め、年内には焼酎「JINRO」で知られる韓国最大の酒類メーカー、ハイトジンロも本格参入する。製法や原料によって税率が低くなる日本独特の酒税に合わせて開発。製造…

金融円滑化法期限切れが近づく

銀行など金融機関からの借入金の返済を猶予できる中小企業金融円滑化法が施行から4日で2年を迎える。中小企業が同法を利用した件数は既に100万件を大きく上回るが、返済猶予を受けても業績が改善しないケースも多く、潜在的な不良債権が増えているとの見方が…

豪ドル債券もそれなりのリスクが

11年10月の追加型株式投信(DC、SMA、ETF除く)のカテゴリー別純資金流出入額をみてみると、先進国債券や先進国株式は大幅な資金流出となっていたことがわかった。また、分配金利回りの高さから注目されてきた海外REITに加え、ブラジル債券やハイ・イールド債…

オリンパスはプロキシーファイトの気配

米ニューヨークに滞在しているオリンパスのマイケル・ウッドフォード元社長は日本時間12月1日に記者会見を開き、同日付で同社の取締役を辞任したと表明。 10月に同社の損失隠し問題で不透明な資金の流れを指摘して社長を解任された同氏は、現経営陣の刷新を…