2014-01-01から1年間の記事一覧

野菊も咲くまでただの花

ここで言う「野菊」は相場のこと。相場の魅力を野菊にたとえた格言だ。 相場に対する深い理解が花開いて初めて真の魅力が味わえるというものだろう。 手持ち資金を増やすのに、株ほど短期に大きな利益を上げられる可能性を秘めた金融商品はザラには無い。半…

人気の重みで株価が沈む

一見すると、なんだか矛盾した感のある格言だ。人気が高まれば株価が上がるというのが一般常識。だが相場はそう単純な世界ではない。複雑で難しいものだという意味を含めた風刺をきかせた表現だ。 確かに現実をみれば納得がいく。株価の上昇で買い人気が沸騰…

俄かに吹き荒れた解散風

このところの東京株式市場は、政治という気圧配置によって、突風が吹きやすい状況になっている。11月11日には、にわかに「解散風」が吹き荒れた。 衆院解散・総選挙とともに消費増税が先送りされるとの見方が浮上し、短期資金が流れ込んだ。日経平均株価は終…

裏をかかれた機関投資家たち

「まずい、買い戻せ!」 10月31日、週末前で静かだったフロアで、一気に電話が鳴りっぱなしになったという。14時ごろの証券会社のトレーディングルームでのことだ。ある国内証券のトレーダーは、顧客からの大量の買い注文に追われた。13時40分ごろに日銀の追…

成長したミセス・ワタナベの投資行動

ミセス・ワタナベもずいぶん変わったものだ。そう言わずにはいられない調査結果が先週出た。ミセス・ワタナベとは外国為替証拠金取引(FX)を手掛ける個人投資家の通称。一般の主婦投資家も多いためそう呼ばれ、かつては20-30代の比較的若い世代が中心とされて…

ダイエーが立ち直れなかった理由

57年4月、中内功氏によりダイエーの前身である大栄薬品工業株式会社が神戸市長田区に設立された。以来、ダイエーは価格破壊をキャッチフレーズに拡大を続け、90年代半ばに頂点を極めた。ところが、98年に経常赤字に転落すると、その後は坂道を転がり落ちるよ…

金融機関が危機感を募らせるマネーロンダリング対策の遅れ

政府が10日、国際的なマネーロンダリング(資金洗浄)・テロ資金対策の関連2法案を国会に提出したことで、日本がマネロン対策で遅れている国の1つとなる「グレー・リスト」入りへの懸念は、ひとまず払拭されそうだ。ただ、国際機関が求めている「共謀罪」の創…

売り材料の「後付け」が目立つ世界的調整

グローバルな調整相場が継続している。強気相場の下では無視されそうな遅行的な材料であっても、半ば強引に売り手掛かりとされてしまう展開だ。景況感が急速に悪化したわけではなく、ボラティリティも完全に弱気に転じたとは言えない。ただ、不気味な原油の…

原油価格は90ドル割れ見通しも日本への恩恵はなく

9月30日、WTI原油先物価格が3ドル以上も急落し、80ドル台への価格下落予測も散見されるようになった。一方、ブレントも2ドル以上下げ、94ドル台に沈んだ。今回の原油急落の引き金を引いたのは、他でもないドル高の進行である。さらに、市場内部要因として、…

円安はいよいよクライマックス?

ドル円相場は107円台前半まで上昇してきた。目先は「いいところ」に来ているとみている人もいるようだ。 もちろん、この「いいところ」とは円安のクライマックスが近いという意味合いで、11年10月末につけた米ドルの史上最安値を起点とした、大型上昇波の最…

REIT増資に対する見方

異次元金融緩和で息を吹き返したREIT(不動産投資信託)。旺盛な物件取得や新規上場など関連の話題も多い。堅調な投資口価格と不動産価格の先高観を背景に、増資を実施するREITも増えている。今回は増資に対する評価基準について考えてみたい。増資を評価す…

夏枯れでも気を吐くJ-REIT

東京株式市場が夏枯れ相場という言葉がしっくりくる閑散の中、不動産投資信託(REIT)が気を吐いている。上場銘柄全体の値動きを示す東証REIT指数は6日続伸し、年初来高値を更新した。株式に相当する投資口価格の上昇で利回りは低下傾向にあるものの、世界的な…

高頻度取引全盛ならではのローソク足の動き

円が急騰している。市場では円安がコンセンサスになっているにもかかわらず。 しかし、多くの市場関係者の予測が同一方向に傾くと、価格がそれと逆に動くことはよくあることだ。「曲がり屋に向かえ」とはまさにこんな時のためにある相場格言だ。しかも6日の…

政府がさらなる確定拠出年金の引き上げを検討へ

政府は確定拠出年金の制度を拡充する方針だ。労使で負担する掛け金(保険料)のうち従業員は5割までしか拠出できないルールを見直し、自由に拠出割合を引き上げて将来受け取る年金も増やせるようにする。また年金を受け取れるまでの期間を短くすることも検討する。…

萎むドル円取引

投資マネーが不動産など高利回り商品に移る中で、値動きの小さいドル円の外国為替取引が落ち込んでいる。東京市場では今年1-6月の銀行間の直物取引が前年同期に比べ半減し、19年ぶりの低水準となった。利幅が小さいため、個人の外為証拠金(FX)取引も約3割減…

TOPIX100の呼び値が細分化

7月22日から「TOPIX100」採用銘柄の呼び値が縮小する。 具体的には「TOPIX100」に採用されている銘柄のうち、株価が1,000円以下の呼び値は0.1円に変更され、1,000円超5,000円以下の銘柄の呼び値(値幅)が0.5円に縮小されることになる。たとえば、キヤノン(775…

クレジットカード年会費の元を取るには

「カードの特典はポイントだけではない」。ポイント情報サイトを運営するポイ探(東京・中央)の菊地崇仁代表はこう強調する。年会費の安い一般カードで、利用するとお得な付帯サービスが増えているという。 例えばジャックスのネット会員向けサービス「J'sコ…

市場は不安と欲望で動く

まさしく言葉の通り。市場(株価)というのは常に人の思惑を映して動くという意味である。 相場を見ていて不安になれば、持っている株を売ろうとする。 一方、儲けられそうだと思えぱ、欲が働いて買いに出る。つまり、市場は「不安」と「欲望」で動いていくの…

悩める雇用統計の評価

いい感じでニューヨークダウ平均の過去最高値を更新してきた米国市場だが、次の関門は6月6日発表の米国雇用統計だ。このところのFRBの言動を見ていると、バーナンキ議長時代と決定的に異なる点が2つある。 まず、イエレンFRB議長は、雇用と同等に住宅問題を…

取らんとすれぱまず与えよ

なんだか聖書に出てくる言葉のようだが、これは相場の先人が諭す名言だ。 逆説的な表現でいわく「相場でもうけようと思うならまず損を経験することだ」という趣旨。分かりやすくたとえれば「100万円もうけた経験は1億円をもうける経験にはならないが、1000万…

飛ぴつく魚は釣られる

端的に言えば「飛ぴつき売買は損のもと」という意の戒めだ。昔から広く知られたことわざ「慌てるこじきはもらいが少ない」にも通じる。 誰もが体験したことがあるはずだが、何事も事を焦ってはろくなことはない。大概が失敗する。ずばり「急いてはことを仕損…

足元くすぶるバンカメへのバフェット氏の発言に注目

14年4月30日の米国株式相場は続伸し、ダウ工業株30種平均が過去最高値をつけた。高値更新は昨年12月31日以来のこと。 右肩上がりで上昇した昨年から一転し、4カ月にわたって相場全体が横ばいにとどまったのは、主力の金融株が不安定だったことが原因のひとつ…

国債デフォルトランキングで…

世界各国・地域の国債の安全度を示す「破綻確率ランキング」の最新版(14年3月末時点)で、景気失速が懸念される中国の破綻確率が悪化、順位を落とした。日本は安倍政権発足以降の改善基調は一服したものの、アジア勢トップの座を守った。破綻確率は、国の財政…

株は5月に売れ

この時期よく話題にあがってくるアノマリーが「Sell in May, and go away(株は5月に売れ)」である。もともと米国で言われ始めたもので、5月が決算期のヘッジファンドが多いからとか、5-6月は原油の需要が減るからといった様々な説があるようだ。 日本でも「…

個人投資家が相場に興味薄

4月18日の東証1部売買代金は1兆1502億円と12年12月12日以来約1年4カ月ぶりの薄商い。日経平均株価こそ反発し「閑散に売りなし」を地でいく動きをみせたが、資金流入は細るばかり。東証1部に新規株式公開(IPO)したジョイフル本田の初値は売り出し(公開)価格を…

GPIFがJPX日経400をベンチマークとして採用へ

120兆円の公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は4月4日、国内株式のパッシブ運用のベンチマーク(運用指標)に、「JPX日経インデックス400」など3つの指数を新たに採用し、運用を始めたと発表した。JPX日経400は自己資本利益率(ROE)が高い…

増税の春・デフレ長引く可能性

消費税率が1日、5%から8%に上がった。増税は17年ぶりで、日常生活にとって必需である商品や電車・タクシーの運賃、電気・ガス・水道など公共料金までもが一様に値上がりする。国民負担は年間で総額8兆円超も増加する見通し。 日本という国はちっとも学習しな…

EUの「銀行同盟」にどれほどの価値があるか

債務危機が最悪期にあった20カ月前、欧州連合(EU)の指導者はユーロ圏の金融システムを強化する「銀行同盟」の設立を誓った。狙いは各国政府と銀行の危険ななれ合いを断ち切ることにあった。スペインやアイルランドなどで壊滅的な影響をもたらしたからだ。ユ…

あのジンバブエが日本円を採用

アフリカ南部に位置するジンバブエ。かつてハイパーインフレを招き、100兆ジンバブエ・ドル紙幣が発行されたこともある同国が、このたび、日本円を9つある法定通貨の一つに採用した。 もしあなたがジンバブエからビクトリア滝を見に行くなら、ホテルや観光業…

驚くほどに酷似する恐怖のチャート

"恐怖のチャート"出現にマーケットが騒然としているという。 「米国のマーク・ハルバートというエコノミストが、最近のNYダウの値動きは1928年から29年にかけてのチャートとそっくりだと指摘したのだ。」(市場関係者) 29年は「暗黒の木曜日」をきっかけに、N…