2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

裏をかかれた機関投資家たち

「まずい、買い戻せ!」 10月31日、週末前で静かだったフロアで、一気に電話が鳴りっぱなしになったという。14時ごろの証券会社のトレーディングルームでのことだ。ある国内証券のトレーダーは、顧客からの大量の買い注文に追われた。13時40分ごろに日銀の追…

成長したミセス・ワタナベの投資行動

ミセス・ワタナベもずいぶん変わったものだ。そう言わずにはいられない調査結果が先週出た。ミセス・ワタナベとは外国為替証拠金取引(FX)を手掛ける個人投資家の通称。一般の主婦投資家も多いためそう呼ばれ、かつては20-30代の比較的若い世代が中心とされて…

ダイエーが立ち直れなかった理由

57年4月、中内功氏によりダイエーの前身である大栄薬品工業株式会社が神戸市長田区に設立された。以来、ダイエーは価格破壊をキャッチフレーズに拡大を続け、90年代半ばに頂点を極めた。ところが、98年に経常赤字に転落すると、その後は坂道を転がり落ちるよ…

金融機関が危機感を募らせるマネーロンダリング対策の遅れ

政府が10日、国際的なマネーロンダリング(資金洗浄)・テロ資金対策の関連2法案を国会に提出したことで、日本がマネロン対策で遅れている国の1つとなる「グレー・リスト」入りへの懸念は、ひとまず払拭されそうだ。ただ、国際機関が求めている「共謀罪」の創…

売り材料の「後付け」が目立つ世界的調整

グローバルな調整相場が継続している。強気相場の下では無視されそうな遅行的な材料であっても、半ば強引に売り手掛かりとされてしまう展開だ。景況感が急速に悪化したわけではなく、ボラティリティも完全に弱気に転じたとは言えない。ただ、不気味な原油の…

原油価格は90ドル割れ見通しも日本への恩恵はなく

9月30日、WTI原油先物価格が3ドル以上も急落し、80ドル台への価格下落予測も散見されるようになった。一方、ブレントも2ドル以上下げ、94ドル台に沈んだ。今回の原油急落の引き金を引いたのは、他でもないドル高の進行である。さらに、市場内部要因として、…