バフェット氏は米国経済改善の認識

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏は6日、米国経済が米連邦準備理事会(FRB)の刺激策に後押しされて徐々に改善していると述べた。
ただ、低金利のために債券は「怖い」投資先になったとの認識も示した。

バフェット氏はCNBCテレビのインタビューで、住宅建築をはじめとしてこれまで出遅れていた分野が改善しており、全体経済に貢献していると述べている。
その結果、バフェット氏の投資会社バークシャー・ハザウェイ保有する商用ジェット機運用会社ネットジェッツの需要が拡大しているとし、傘下の鉄道バーリントン・ノーザン・サンタフェも今年、最高益となる可能性があると述べた。
バフェット氏は、「経済はゆっくりなペースだが前進している。需要はゆっくりだが戻ってきている」と指摘している。
また同氏は、FRB政策金利が08年終わりから実質ゼロになっていることが需要喚起に役立つと述べたうえで、「金利が低いと同時に、人々が金利がしばらく低いままだと期待する時は、他の全ての資産の価値が押し上げられる。まるで重力のように他の資産価格に作用する」と語った。

金利低下に伴って債券価格は上昇するため、債券への需要も大きい。
ただ、バフェット氏は「債券は今や怖い投資先だ」と述べ、相場が反転すると長期債券を保有する投資家らは大きな損失を被る恐れもあるとした。
株式は「妥当な価格」と評価した。長期的に見て繁栄する企業の予測が困難として、メディアなどへの投資は引き続き避ける考えだ。「ケチャップやコカ・コーラが10年後良い業績を上げることを予想するほうが、私にとってははるかに簡単だ」と述べた。

バークシャープライベートエクイティ(PE)の3Gキャピタルと組んで米食品大手HJハインツの買収を計画、コカコーラ株に大型投資も行っている。
株式に長期的な投資を行っていれば、主要株式指数が最高値に接近、もしくは到達したかや、向こう10日間の相場がどうなるかを心配すべきでないとも話した。
バーナンキFRB議長については「勇敢な人物」と評し、米経済への貢献という点で、これまで非常に優れた仕事を行っているとの認識を示した。