セブン-イレブンが四国出店で3県を除き全国カバーへ

セブン-イレブン・ジャパンは9日、13年春をメドに四国に進出すると正式発表した。4県で15年度末までに250店、18年度末には520店を出店する計画。
これで同社は47都道府県のうち、青森、鳥取、沖縄の3県を除きほぼ全国をカバーすることになる。
コンビニエンスストア大手5社は12年度に約3,700店と過去最高の出店攻勢をかけており、地方でも競争が激化する。
 
セブンイレブンは割安なプライベートブランド(PB=自主企画商品)「セブンプレミアム」を充実させている。牛乳や食パン、日用品などスーパーが強い商品もそろえ、都市部以外での競争力も高めている。
取引先にも四国進出を要請する。四国のほぼ中央に位置し、3つの高速道路が接続する川之江ジャンクション(愛媛県四国中央市)周辺に弁当などの工場と物流センターを設ける計画だ。稼働は来夏の見込みで、それまでは岡山県兵庫県の工場から商品を運ぶ。
愛媛県に重点を置きながら、4県すべてに店舗網を築く。四国4県のコンビニは、11年度末でローソンの422店を筆頭に約1,200店。セブンイレブンの進出で一気に店舗数が増える。
 
自力出店が基本だが、香川県徳島県で「サンクス」約120店を展開する運営会社のサンクスアンドアソシエイツ東四国(高松市)がセブンイレブンへのくら替えを希望している。来年1月にサークルKサンクスとの契約が満了するのを機に、競争力が高いセブンイレブンと契約する方針だ。
ただ、サークルKサンクスは「契約上、東四国はサンクス以外のコンビニ事業は行えない」などとして、差し止めを求める訴訟を8月に東京地裁に起こした。セブンイレブンは係争の決着後に契約する方針。実現すれば四国での店舗数が上積みされる。