落ちるナイフをつかむな

端的に言えば「急速に下げている相場で株を買ってはいけない」という意味の戒めだ。急激な下げ相場でタイミングよく買うことは、いかに至難の業かということ。
 
上からまっすぐに「落ちてくる抜身のナイフ」。想像するからに何とも危険極まりないシロモノ。そんなナイフを素手で掴むなんて無謀。それは鍛え抜かれたプロの技だろう。
熟達した技量、腕の問題であり、熟練者の領域だ。相場の世界でも、怖い「急落相場での買い」は経験豊かなプロの分野。素人の一般投資家にはリスクが大きすぎる。
 
そんな場面で買いに出ては「大怪我をするのがオチ。手出しは無用だ」というのが趣旨。数々の格言・名言にあるとおり、株売買の損得は、「買い時」の成否にかかっているのだ。
例えば「株を買うより時を買え」の言葉がそう。大事なのは銘柄選びや株価よりも買い時だという意味。「買いは処女の如く…」も株価の動きをじっくり観察してから買い場を探る心得を説いている。
 
ゆめゆめ「落ちてくるナイフ」をつかむような危険な真似はしないこと。手を血に染める危険性が高い。