今年の原油需要見通しは据置

石油輸出国機構(OPEC)は、12日公表した月報で、12年の世界の原油需要見通しを日量86万バレル増に据え置いた。据え置きは2カ月連続。
OPECは「経済活動の鈍化が安定していることを示す心強い兆しが一部で見られる」と指摘。「米国には現在、予想以上の勢いがある。日本の回復やドイツの輸出拡大とともに、世界経済の回復をある程度支援する」との見方を示した。
 
リビア石油産業の回復を背景に加盟国の供給量は日量3131万バレルに増えた。第三者機関によると、この水準は生産目標を同131万バレル上回っている。
OPECは透明性向上に向け、加盟国が本部に直接報告した生産量の公表を開始した。アルジェリアエクアドルを除く10カ国が3月の生産量を報告した。
それによると、3月のイランの生産量は前月比横ばいの日量376万バレルとなっている。報告された数字で見ると、同国は今年に入り、これまでのところ生産を増やしており、制裁による影響は出ていないことを示している。
ベネズエラの生産量は、同国の報告では日量282万バレル、第三者機関による推定値は同238万バレルとなっている。