運鈍根 三つのみでは 財積めず 勤と倹との 二運忘れるな

株式相場で成功するために、特に大切なことは何か…といえば「運・鈍・根」の三要素というのが先人の言。
運とは「運の強さ・巡り合わせ」、鈍は「鈍重なまでの図太さ・才走らない」こと。根は「根気」であるという意味だ。
だが、真に蓄財するには、その三要素だけではダメだというのが、この格言である。
何が足りないのかというと、「勤と倹」。つまり、「勤勉さ」と「倹約」の二要素も忘れてはいけないという教えである。

株も勝負事には違いない。勝ち組は強運の持ち主が多いことも確かだろう。
つまり、「ツイている」人だ。相場では「ツキが落ちたら手を引け」と戒める。ツキに見放されたと思ったら、すぐに手仕舞いするのが賢明とということ。
要は相場を冷静に眺めて、流れを的確に判断すべきだという意味である。だからこそ、「鈍」も「根」も大切な要素なのだ。常に才走らず、粘り強く…。

失敗すれば、損も大きいのが株。寝る間も惜しんで勉強に打ち込むだけの「勤勉さ」が望まれることは言を待たない。「投資家は孤独を愛す」「他人を頼るべからず、自力を頼むべし」の言葉もある。儲けも損も、己の責任なのである。