1月株高は過去の話?

株式相場では、1月は株高、すなわち「1月効果」というアノマリーがある。しかし既に過去の話となりつつあるようだ。

確かに今でも、49年の東証再開以後、月別で最も高い月足陽線は1月である。昨年まで42勝20敗、勝率67.7%。堂々の1位である。ただ、昨年になって、4月に勝率で首位に並ばれた。01年まで1月は40勝12敗、勝率76.9%で、4月の勝率69.2%を大きく離して、首位を独走していただけに、陰りが見えるといっても仕方のないことだ。

1月株高のアノマリーは、12月にいったん手じまった外国人投資家が、1月に新規に買いを入れてくるためだとされている。
ところが、その1月も昨年まで4連敗だ。過去10年間の戦績においても、2勝8敗と大きく負け越し、9月と並んで最下位。過去10年間で、12月の戦績が6勝4敗(東証再開後の通算勝率58.7%)と好成績の上、大発会が今年で4年連続100円超の上げ幅を記録するなど、「発射台」が高い分、1月が陰線になりやすいという見方もある。
それも一理あるが、むしろ年末年始の東京市場が休場の間に、外部要因が不透明感を増し相場に方向感がなくなった結果、消去法から低位材料株物色中心の展開となり、指数が伸び悩みその後失速した、と見る方が正しそうだ。
特に円高局面では、日経225寄与率の高い、輸出ハイテク企業の株価が軟調に推移しがちであるため、日経平均株価の上値を抑え込んでしまう、ということが背景にあるようだ。