冷水三斗で底が入る

下げ相場で「冷水を頭から3斗も浴びせかけられたような大きなショックを受ける暴落があれば、大方底が入ったとみていい」といった意味のたとえだ。
相場の「底」と「天井」さえ分かれば株の売買に苦労はいらない。底で買い、天井で売ればもうけは確実なのだから。投資家の果てない夢だが、それは「神のみぞ知る」だ。だからこそ相場の天・底を探る格言の類いは数多い。
「冷水三斗」の表現は分かりやすくユニークだ。3斗といえば約54リットル。大きなバケツで3〜4杯分くらいはあるだるう。それだけの冷水を頭からぶっかけられると、誰だって震え上がる。
つまり震え上がるほどの「売りが売りを呼ぶ」恐怖の下げがあれぱ「底入り」のシグナルというわけだ。さしずめへッジファンドなど海外投資家による一方的な売り」の現出といったところか。
「相場は暴落によって若返る」の格言も、言わんとするところは似ている。暴落の後には新たな相場が始まるという意味だが、やはり側面に「底入り」の意をにおわせる。
よく知られたアノマリー的格言に「節分天井・彼岸底」というのもある。