一粒万倍努力から

「一粒万倍」の言葉は「一粒のタネであっても畑にまけばやがて万倍の粒を生み出す」という意味である。
出典は『報恩経』。仏法では「ちょっとした善行でも多くの善果が得られる」ということ。ひいては「わずかなものから大きな利益が育つ。だからささいなものでも粗末にしてはいけない」という意味で使われる。
これを相場格言に生かした言葉は、後に「努力から」と続く。いうまでもなく「わずかな利益も積もり積もれば大きな額になる」ということであり「株の売買は初めから一獲千金を夢見てはいけない。小さな努力の積み重ねが大切だ」という教えだ。
この「小さな努力の積み重ね」こそ株に取り組む基本的な心構えといっていい。努力なくして成功無しだ。
多くの先人たちが伝える"相場哲学"もそう。基礎的な勉強・研究経験の積み重ねの大切さを力説する。コンピユーター全盛の世の中でも相場の動きは捉え難い。「相場に王道なし」「相場に卒業なし」はまさしく金言。
「自分の相場観を育み自信を持って相場に取り組め」とさとす。「備えあれば迷いなし」だ。