10回目の雇用統計による悪材料克服となるか

先週末発表された3月の米雇用統計では非農業部門雇用者数がエコノミスト予想を下回る伸びにとどまったが、米株式相場はこの3年間に9回、雇用統計の悪材料の影響を克服して強気相場を維持してきた。ブルームバーグの集計データによれば、S&P500種株価指数はこの3年間で107%上げている。

3月の非農業部門雇用者の前月からの伸びは12万人にとどまり、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(205,000人)を85,000人下回った。09年3月以降の雇用統計で実績が予想をこの規模で下回ったケースを見ると、翌営業日にS&P500種は平均で0.8%下落しているが、1週間後には下げ幅を半分に縮小し、2週間後には0.9%上昇まで持ち直している。
ブルームバーグの集計データによると、雇用者数の伸びが予想を85,000人以上下回ったケースは09年に2回、10年に4回、11年に3回あった。このうち、S&Pの1日の下げ幅としては最も大きい3.4%安を10年6月4日に付けたが、2週間後には6月3日の終値を1.2%上回る水準まで回復している。