ゴールドマンが一転、オリンパスの筆頭株主に

オリンパス内部のゴタゴタ情報ををもとに、大量空売りでひと儲けし、話題となった米投資銀行ゴールドマン・サックスが、今度は一転してオリンパス株約7%を保有していると公表した。市場では「株価上昇をにらんだ買いか」「他社への転売目的か」など観測が飛び交う。その真相はいかに?

ゴールドマンが22日付で提出した大量保有報告書によると、15日時点で関連3社が計約1810万株を取得し、保有比率は6.67%。筆頭株主日本生命保険保有比率を8.18%から5.11%に減らしたため、数字上はゴールドマンが「筆頭株主」となる。
損失隠し発覚で株価が下落した局面で空売りで儲け、その後は上場維持観測を受けた株価上昇や買収狙いの企業への転売で儲ける狙いかと思いきや、外資系証券の関係者は「ゴールドマンが直接保有しているのではないだろう」と指摘する。
ヘッジファンド空売りを仕掛ける際に株を調達して手数料を稼ぐプライムブローカレッジ業務のためにオリンパス株を一時的に取得したのが主だろう。先日の大量空売りヘッジファンドの売買に絡んだものが多いのではないか」(前出の関係者)

いずれにせよ、株価が下がっても上がってもしっかり稼いでいる、さすがの投資銀行である。