ネット証券大手が東証デリバティブ取扱開始

SBI証券カブドットコム証券といったネット証券大手は2011年11月21日(月)稼動の「東証Tdex+」(東証:先物・オプション新取引システム)に対応して東京証券取引所上場の先物・オプションの取り扱い開始を開始した。
これまで、ネット証券が取り扱っていた先物やオプションといったデリバティブといえば、ほとんどが大証の日経225先物、同ミニ、同オプションといった日経平均株価指数先物や指数オプションだけであったが、TOPIX先物、ミニTOPIX先物、TOPIXCore30先物東証REIT指数先物TOPIXオプションおよび有価証券オプション(かぶオプ)の取り扱いもできるようになり、投資戦略の選択肢が広がった。
特に注目しているのは有価証券オプション(かぶオプ)で、現物株と組み合わせる形で、資産運用状況や相場状況に応じて様々な投資戦略を立てる事が可能となり、さらには塩漬け株も有効に利用することができるようになるなど、個人投資家株式投資に多様な可能性を提供することが期待されている商品である。

SBI証券カブドットコム証券ともに、2012年1月31日まで「東証先物・オプション取扱開始記念手数料無料キャンペーン」を実施し、取引手数料を無料にするという太っ腹ぶりだが、通常の取引手数料がかぶオプは日経225オプションに比べてかなり高いのが、今から気になっている。売買代金の0.6%(税込0.63%)、最低手数料600円(税込630円)というのは日経225オプションの3倍の手数料で、いくら日経225オプションの取引量が多いとはいえ、いまどきボッタクリすぎだろうと、安い手数料体系に慣れてしまったネットユーザは思ってしまう。
また、証拠金も大証デリバティブ東証デリバティブ商品で共通させることができず、それぞれに対して積まねばならないのも資金運用効率が面倒くさいが、これは日本証券取引所に統合されるのを待つこととしよう。