理論家は理路整然と曲がるなり

理論通りには動かないのが相場であり株価だ。ところが、理論家というのは相場の世界ではあっても、理詰めで一つの結論を導き出し、それが唯一の正解と思い込みがち。
結論は、なるほど理路整然としているが、相場に唯一の正解はない。だから思い込みの理屈で迷路にはまり込み「理路整然と曲がるなり」と言っている。表現に皮肉を交えた格言だ。
内に含まれた格言の趣旨は理詰めの結論が正解と思いこんではいけない」「相場には勘を働かせることも必要だ」という諭し。
「理屈に当たり相場に外れる」の格言に通じる。よく言われるように相場の動きは「理外の理であ、り時に「豹変する」もの。常識通りの理論ではまったく説明がつかない。例えぱ「節分天井・彼岸底」のように理論的な根拠はまったくないが不思議とそうなる傾向のある経験則、いわゆるアノマリーの類いがそう。無配銘柄の株価が高配当株より高いといった、理屈に合わない例なども。
「理屈上手の商い下手」や「相場に理屈はいらない」などの相場格言も言わんとするところは同じだろう。