センミツ

いろいろなうわさが飛び交うのが株式市場だ。
そんなうわさの「千のうち真実は三つ程度」という意味の皮肉を込めた表現である。

それほど相場の世界の裏側は厳しく「騙し騙され、魑魅魍魎の伏魔殿だ」ということを教えている。米ウォール街の格言にも言う「筋の耳打ちは信頼するな」と。
その筋の情報通と言われる輩が、耳寄りな情報を装って、そっと耳打ち。話を信じて乗っかったはいいが、大やけど、という失敗はよくある話。市場に流れるおいしい話に、真実は極めて少ないというのが現実なのだ。

市場のうわさに慌てて飛びついてはだめだということ。先人の金言「株式投資は孤独な戦い」「他人を頼ってはいけない」に通じる戒めだ。
株で儲けようと思えば、情報は早いに越したことはない。しかし、早さと正確さは得てして相反しがち。耳寄りな情報を得て、正しいかどうかをしっかり確かめていては遅くなり、チャンスを逃す。
とりわけ情報過多の時代だ。株で成功するには、「日ごろから情報に対する判断力を養っておくことこそ大切」であるというのが、格言に込められた趣旨だろう。